鍵や財布などの大切なものの紛失を防いでくれるスマートタグ。その中でも根強い人気を誇るのが「MAMORIO」シリーズです。
「世界最小・最薄クラスの紛失防止デバイス」と呼ばれるように、圧倒的なコンパクトさが大きな魅力のアイテムとなっています。
そのほかにもMAMORIO独自の魅力がたくさんあり、おすすめのスマートタグです。
最近ではAppleのAirTagなどの優秀なスマートタグがたくさん登場しており、MAMORIOを選ぶべきか迷っている人もいるのではないでしょうか。
そんな人のために、この記事では20種類以上のスマートタグを実際に購入、使用した筆者が以下の疑問にまとめて解説します。
- MAMORIOの機能は?どんな使い方が出来る?
- MAMORIOシリーズ中ではどれがおすすめ?
- AirTagやTileなどの他社のスマートタグと比較してどちらを買うべき?
- MAMORIOの評判は?使えないとの噂は大丈夫?
MAMORIOについてしっかりと理解し、もちものをなくす不安を和らげたい人はぜひチェックしてみてください。
MAMORIOとは?
MAMORIOはスマートタグや忘れ物防止タグと呼ばれる、もちものの紛失を防止するためのアイテムです。
スマホとBluetooth接続して利用することで、もちものを探すサポートをしてくれます。
MAMORIOは世界最薄・最小クラスのサイズが魅力のスマートタグ。500円玉ほどのサイズであるため、わずかなスペースに入れて使用できます。
以下のように形状や電池仕様の異なるモデルも登場しており、持ち物や目的に合わせて利用できます。
モデル名 | MAMORIO | MAMORIO RE | MAMORIO CARD | MAMORIO FUDA |
形 | タグ (ホールあり) | タグ (ホールなし) | カード | シール |
電池交換 | 不可 | 可 | 可(充電式) | 不可 |
電池寿命 | 約1年 | 約11か月 | 約6か月 | 約1年 |
スタンダートなMAMORIOは取り付け用の穴がついたタグ型モデル。
鍵や財布などの様々なものに取り付けやすくなっています。
MAMORIO で出来ること
MAMORIOをもちものに取り付けることで、以下のような機能・サービスが利用できます。
MAMORIOでできること
- 「置き忘れ通知」でもちものの置き忘れを防止
- 近くの探し物は「カメラで探す」機能で発見できる
- 地図でもちものの移動履歴を確認できる
- 「みんなで探す」機能で外出時の忘れ物、落とし物を見つけられる
- 「あんしんプラン」「OTAKIAGE(お焚き上げ)」などオプションサービスが利用できる
特に注目したいのは「あんしんプラン」や「OTAKIAGE(お焚き上げ)」などのオプションサービス。
これほど充実したオプションサービスは他のスマートタグにはない魅力です。
それぞれについて以下で詳しくチェックしていきます。
「置き忘れ通知」でもちものの置き忘れを防止
「置き忘れ通知」はMAMORIOとスマホが離れたときに通知が届く機能です。
もちものを外出先に置き忘れてしまいそうなときに、MAMORIOがすぐに教えてくれます。
通知が届くタイミング(距離、時間)は調整でき、スマホがWi-Fiに接続しているときに通知を鳴らさなくする設定も可能。
誤通知を極力なくせる嬉しい仕様です。
置き忘れ通知のメカニズム
置き忘れ通知にはスマホの GPS情報を利用しており、スマホが30mが移動するたびに、MAMORIOのBluetooth信号がチェックされます。
信号のチェックが出来ず、最後にチェック地点から一定の距離と時間 が経過していると、通知が届きます。
そのため、置き忘れ通知が届くのはスマートフォンがMAMORIOから離れた場合です。スマートフォンが移動しない、MAMORIOだけ持ち去られた場合などは通知が届きません。そのため、盗難時には通知が届かず、盗難防止には使えないため注意しましょう。
近くの探しものは「カメラで探す」機能で発見できる
近くにあるMAMORIOを見つけるときに使いたいのが「カメラで探す」機能です。
この機能はMAMORIOが発する電波を受信してカメラの画面上にARでその場所を表示してくるというもの。
こんなことがあっても「カメラで探す」機能があればすぐに鍵を見つけることが出来ます。
地図でもちものの移動履歴を確認できる
アプリのマップ上ではMAMORIOの移動履歴を確認できます。
これによってMAMORIOを紛失したときの時間と場所がわかるため、もちものを見つける大きな手掛かりとなってくれます。
移動履歴が記録されるのは以下の2つの場合。
移動履歴が記録されるパターン
- スマホが移動して精度の高い位置情報が取得できた時
- 位置情報が更新されない状態で約1時間の経過した時
1.は実際に使用したところでは、おおよそ10~30分ごとに記録されている様子でした。
これくらいの頻度であれば、紛失した場所と最後に記録した場所が違う心配もなさそうです。
なお、移動履歴は 毎日0時にリセットされてしまいます。
紛失したMAMORIOを翌日に探す場合などは、日付が変わるまえに移動履歴を確認しておくよう注意しましょう。
「みんなで探す」機能で外出時の忘れ物、落とし物を見つけられる
移動履歴の場所にMAMORIOがない場合に役立つのが「みんなで探す」機能です。
アプリから「みんなで探す」モードをオンにすると、以下のような場合にMAMORIOの位置情報が更新されます。
ポイント
- 他のMAMORIOユーザーがなくしたMAMORIOの近くを通ったとき
- なくしたMAMORIOがMAMORIO Spotの元に届いたとき
MAMORIO Spotとは
MAMORIOをつけた落とし物がMAMORIO Spotに届くと、アプリに届いた場所の通知が届くようになっています。
MAMORIO SpotはJRや東京メトロの駅、落とし物の集積所、百貨店などの全国に設置中。
今後も様々な場所へ設置されることが期待できます。
MAMORIO利用者が受けられるサービス
MAMORIOの利用者は「あんしんプラン」「OTAKIAGE(お焚き上げ)」などの豊富なオプションサービスが利用できます。
あんしんプラン
「あんしんプラン」は紛失補償付き盗難保険を付帯したオプションサービス。
MAMORIOを取り付けたもちものを紛失した際に、以下のようなサービスを受けることが出来ます。
あんしんプランのサービス内容
- あんしんプランに加入したMAMORIOは、紛失時に「みんなで探す」モードが自動でONになります。
- MAMORIO社に連絡すると 発見支援サポートを受けられる。
- MAMORIOの発見が困難な場合は、最大3万円の保険金が受け取れる。
MAMORIOなどのスマートタグを取り付けたとしても大切なものの紛失は完全には防げません。
そんなときでもこのプランに加入していれば、紛失の被害を最小限にすることが出来ます。
あんしんプランの費用はMAMORIO一つ、一年につき1,000円(税抜)となっています。
加入条件や受け取れる保険金などの詳細はMAMORIO公式サイトをチェックしてみてください。
MAMORIOを割引価格で買い替えられる「OTAKIAGE(お焚き上げ)」サービス
MAMORIOはもちものと一緒に持ち歩いて使用するため、知らないうちにに劣化・故障してしまうことがあります。
そんなことを防ぐためのMAMORIOを定期的に割引価格で交換することが出来るサービスが「OTAKIAGE(お焚き上げ)」です。
「OTAKIAGE (お焚き上げ) 」はMAMORIOの使用開始から180日経過すると利用でき、最大50%OFFの価格で新しいMAMORIOを購入できます。
故障のリスクを抑えつつ、お得にMAMORIOを利用し続けることが出来る画期的なサービスです。
MAMORIOの外観
次にMAMORIOの大きな魅力であるコンパクトなサイズ・外観について詳しく紹介していきます。
外形のデータ一覧 | |
縦 | 35.5 mm |
横 | 19 mm |
厚さ | 3.5 mm |
重さ | 3 g |
「世界最薄・最小クラスの紛失防止タグ」のとおり別格のコンパクトさ
サイズは縦×横×厚さが35.5 mmx 19 mm x 3.5 mm、重さが3gとなっています。
500円玉とサイズ感はほとんど変わらない印象です。
「世界最薄・最小クラスの紛失防止タグ」のキャッチコピーのとおり、他のスマートタグと比較するとコンパクトさは別格です。
厚さ3.5mmは紛失防止タグの代表格であるAirTag、Tile Mateの半分以下となっています。
コインケースなど小物に入れてもかさばらないのが嬉しいところです。
オモテにはMAMORIOのロゴのみ、ウラは無地であり操作用のスイッチなどは一切なし。使用中に誤操作が起きる心配はありません。
カラーバリエーションは4色
カラー はチャコールブラック、ネイビーブルー、ミルクベージュ、サクラピンクの四色と豊富です。
好きなカラー、もちものに合うカラーを選べるのは嬉しいです。
MAMORIOのスペック
接続距離や防水性などのスペックは以下の通りです。
仕様一覧 | |
対応機種、OS | iOS/Android |
通信方法 | Bluetooth4.0 |
接続距離 | 60 m |
防水性 | なし |
電池寿命 | 約1年(交換不可) |
スマホとの接続距離
Bluetoothの最大接続距離は60mとなっています。
MAMORIOシリーズの最大接続距離は以下の通り。
MAMORIO | 60 m |
MAMORIO RE | 30 m |
MAMORIO CARD | 30 m |
MAMORIO FUDA | 60 m |
MAMORIOはシリーズで最長の接続距離となっており、広い範囲でもちもの位置を特定できます。
防水性能はなし
MAMORIO には防水性能がないのが残念な点です。
自転車などの雨に濡れやすい物への取り付ける際は保護ケースを付けるなどして濡れないようにしましょう。
他のスマートタグではAirTagやTileシリーズは防水性能が備わっているため、そちらを検討してみるのもありです。
電池寿命は最大1年
電池寿命は最大1年。電池交換は出来ない仕様となっています。
電池残量はアプリ内から確認できますが、この表示はMAMORIO をアプリに登録した日からの経過日数から推定しています。
あくまで目安であるため、残量が少なくなったらなるべく早めに「OTAKIAGE(お焚き上げ)」サービスを利用して交換すると安心です。
MAMORIOを長期で使用したい場合はMAMORIO REが電池交換可能、MAMORIO CARDは充電式のためチェックしてみましょう。
MAMORIOとMAMORIO REの比較
MAMORIOの購入時に電池交換タイプのMAMORIO REとどちらにするか迷う人もいるのではないでしょうか。
MAMORIO REは電池交換可能であるため、長期間使用できることがメリット。
一方でMAMORIOはもちものに取り付けやすい形状と接続距離の長さがメリットと言えます。
Bluetooth接続距離はMAMORIOは60mに対してMAMORIO REは30mであり、より広い範囲や、壁などの障害物が多い室内でも位置を特定しやすいです。
形状についてはMAMORIOには取り付け用の穴がついているのに対し、MAMORIO REにはそれがありません。鍵などに手軽に取り付けたい場合はMAMORIOがおすすめです。
MAMORIOとAirTag、Tileの比較
代表的なスマートタグであるAirTagとTile Mate(Tileシリーズのタグ型モデル)との違い、どれを選ぶべきかを解説します。
以下のそれぞれの機能とスペックの比較表です。
MAMORIO | AirTag | Tile Mate | ||
機能 | ||||
音を鳴らす | × | ○ | ○ | |
スマホを鳴らす | × | × | ○ | |
カメラで探す | ○ | × | × | |
地図で探す | 最後に検知した場所の確認 | ○ | ○ | ○ |
他のユーザーによる位置情報の更新 | ○ | ◎ | ○ | |
見つけてくれた人にメッセージを伝える | × | ○ | ○ | |
置き忘れ通知 | ○ | ○ | △(プレミアム入会時) | |
共有機能 | ○ | × | ○ | |
|
|
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||
スペック | ||||
対応OS | IOS/Android | IOS | IOS/Android | |
サイズ | 縦35.5mm、横19mm、厚さ3.5mm | 直径31.9mm、厚さ8.0mm | 縦38mm、横38mm、厚さ7.2mm | |
重さ | 3 g | 11 g | 9 g | |
最大接続距離 | 60m | 50m程度(実測) | 75m | |
音量 | - | ~90dB | ~90dB | |
防水性能 | × | IP67 | IP67 | |
電池 | 交換 | ×(MAMORIO REは○) | ○(CR2032) | ×(Tile Proは○) |
寿命 | 1年 | 1年 | 3年 |
AirTagとの比較
MAMORIOとAirTagを比較したときのメリット、デメリットは以下の通りです。
MAMORIO | AirTag | |
メリット |
|
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デメリット |
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|
AirTagはiPhoneユーザーであればほとんどの人におすすめ。
AirTagの最大の強みは紛失時の検知能力。
Appleの「探す」ネットワークに参加できるため、iPhoneが近くを通過すれば位置情報を取得することが出来ます。
iPhoneは国内シェアの約半数を占めるスマホ。
そのため、かなりざっくり言えば、誰かがAirTagに近づくと50%の確率で検知される計算です。
また「音を鳴らす」、「正確な場所を見つける」などの近くのものを探す機能も豊富で、スマートタグとして非常に完成度が高いです。
一方で、MAMORIOの優れている点は持ち物への取り付けやすさとサービスの豊富さ。
MAMORIOのコンパクトさはスマートタグでは随一。MAMORIO CARDやMAMORIO FUDAなど様々なモデルを選べるため、どんな持ち物でも取り付けには困りません。
「あんしんプラン」や「OTAKIAGE」などのサービスの豊富さも強みで、機能以外のメリットはMAMORIOが大きいと言えます。
肝心の機能についても「置き忘れ通知」機能についてはAirTagにも引けを取らないので、財布などの置き忘れることを防げるスマートタグが欲しい場合はおすすめです。
Tileとの比較
MAMORIOとTile Mateを比較したときのメリット、デメリットは以下の通りです。
MAMORIO | Tile Mate (2022) | |
メリット |
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デメリット |
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Tileは音を鳴らして探すのがメイン機能のスマートタグ、MAMORIOは置き忘れ通知がメイン機能のスマートタグということが大きな違いと言えます。
MAMORIOは置き忘れによる紛失を防ぎたい人におすすめ。
仮に紛失してしまっても、「あんしんプラン」に加入すると発見のための支援や補償金などのサポートをしてくるのも心強いです。
Tileは音を鳴らして近くのものを見つけたい人におすすめ。
家や車の鍵が見つからなくて、予定に遅れてしまった……
こんなことを防ぐにはTileがより適しています。
MAMORIOも「カメラで探す」機能がありますが、音で探す場合と比べてみると手間が少なく、よりスムーズに発見できます。
さらにTileからスマホを鳴らすこともできるため、スマホをよく見失ってしまう人にもおすすめです。
スペック面ではTileは防水仕様、MAMORIOはコンパクトさが魅力。
取り付けるもちものやその場所も考えて選んでみてください。
MAMORIOの評判、口コミ
MAMORIOを実際に使用した方の評判、口コミ(筆者の感想含む)を紹介します。
良い口コミ
Tile Mate(2022)の良い口コミ
- 財布の置き忘れに気づくことが出来て助かった。
- 財布に入れてますが、位置も意外と正確ですし満足しています。
- 鍵本体より小さく、鍵二つ分くらいの厚さなので、場所を取らずに付けられて便利。
置き忘れの防止の働きとコンパクトなサイズについては満足度が高い口コミが多く見られました。財布や鍵など置き忘れ防止が目的の人にはにはピカイチのスマートタグと言えます。
悪い口コミ
Tile Mate(2022)の悪い口コミ
- 手元にあるものが離れた時に通知がくる物なので、家にいて駐車場にあるバイクが離れても意味ないです。
- 購入して2ヶ月たちますがすれ違い通知1件なので地方で無くしものをしても
これを当てに探すことは難しいと思います。 - 大変助かっているが、誤報が多く移動途中で焦ってカバンの中身を確かめたりする頻度が多い
- ARカメラで全然みつけられません!お試しに家の中で机の上においてやってみても、全然違うところに強反応がでて、実物にカメラを向けても弱反応すら出ません。
一部で使えないとの評判がありましたが、これはおそらく盗難防止目的には使えないというもの。置き忘れ通知がスマートフォンが移動してMAMORIOから離れた場合のみに届くという仕様です。盗難などによってMAMORIOだけ持ち去られた場合などは通知が届かないことに注意です。
位置情報の更新は人の少ない地域ではあまり期待できないというのが正直なところ。(筆者が住む地方都市では他のMAMORIOとのすれ違いは一日数個程度というのが現状……)地方在住で位置情報の取得を重視する場合は本体にGPSが搭載されている端末やAirTagの利用が良さそうです。
「カメラで探す」については、カメラを周囲にかざす手間や位置の誤差などから、音を鳴らせるほうが便利というのが感想。MAMORIOのメイン機能は置き忘れ防止で、近くのものを探す機能は補助的なものを考えたほうがよいです。
置き忘れ通知の誤報については、通知が届くタイミングの調整や、スマホがWi-Fiに接続しているときに通知を鳴らさないように設定することも出来ます。ある程度使用しつつ、利用性をあげるように上手く設定していきましょう。
まとめ
本記事は「MAMORIOレビュー!極小の置き忘れ防止アイテム。機能や電池仕様を解説【Airtagとの比較や使えないとの評判も】」について書きました。
MAMORIOはタグ型でコンパクトなサイズと置き忘れ防止機能が優秀なスマートタグです。
財布などの紛失防止におすすめですが、盗難の防止には使えないため注意しましょう。
本記事が参考になれば幸いです。最後まで読んで頂きありがとうございました。